2023年ふりかえり・2024年Try

2023年も、残すところ後わずかとなりました。
近況と抱負をKPTの形で簡単に書き残しておこうと思います。

2023年ふりかえり

【Keep】

  • 継続的な読書習慣(昨年に比べて多く読めた)
  • 継続的な「家庭 Driven Lifestyle」(夫婦の一方に負担が偏りすぎないよう)
  • 自社の社外技術イベントへの参加(企画・事務局・登壇)
  • 自社のテックブログへの執筆
  • 社内の「アジャイル実践コミュニティ」継続実施
  • 社内の様々な場面での「情熱型ファシリテーター」活動
  • 社内の様々な場面での「チアリーダー」活動

【Problem】

  • 視力の低下(ついに眼鏡を常用)
  • Tech系コミュニティへの貢献が皆無
  • 地元地域への貢献が皆無

【Event】

  • 新天地(KINTOテクノロジーズ)での活動開始

2024年に向けて

【Try】

  • Tech系コミュニティへの貢献(来年こそは)
  • 継続的なInput/Output(引き続き。より多めに)
  • KINTOテクノロジーズでの継続的な価値貢献(新しい取り組み)

それでは皆さま、良いお年を!!

最近、転職しました

押忍!きんちゃんです。近況報告です。

2023年1月より、KINTOテクノロジーズ株式会社でお仕事を始めています。
3ヶ月の試用期間が終了し、この4月から本格的にイチメンバーとして活動できる状態になったので、初心を忘れないように今の思いを記録したいと思います。

KINTOテクノロジーズ(KTC)について

www.kinto-technologies.com

  • 自動車のサブスクリプションサービスである「KINTO ONE」をはじめとした、モビリティサービスの開発組織
  • 内製中心で、顧客価値を技術でスピーディーに提供することに価値を持つ組織

KTCの何に興味を持ったのか?

  • モビリティという、世界的に見ても大きな変革期にある分野
  • 既存の自動車販売モデルを変える新しいBtoC領域へのチャレンジ
  • 「今までの車の売り方/買い方を本当に変えるのでは」と思わせるサービス
  • ビジネスを前に進めるための”Techに特化した”エンジニアリング組織
  • モダンな開発環境・SaaSを積極活用した業務プラットフォーム

ひとことで言うと
「歴史ある企業の中において、世界に新しい変化を起こす可能性を持つ先進企業」
という点に興味を持ちました。

自分の何が価値貢献できると思ったのか?

  • IT業界でのコーポレートエンジニアとしての経験
  • 内製中心組織での業務経験(求められるスピードや柔軟性)
  • 企業理念やカルチャーを軸にした組織開発・文化づくりの経験
  • アジャイル開発プロジェクトでのスクラムマスターやコーチ経験
  • 組織横断の実践コミュニティ活動や社内外イベントの開催経験
  • 組織のチアリーダーとしての活動

現在の上司でもある面接官の方々と面接を進める中で、上記の経験が「KTCの事業を前に進めるために役立てられるのでは?」と感じられたので、入社を決断しました。

今、何をやっているのか?

やっぱり「プロフェッショナルなチームで仕事をする」のは厳しくも楽しいですね!
僕は名古屋オフィス勤務ですが、チームメンバーの大半は東京オフィスにいるため、「オフィス出社しながらもリモートで協働する」という、なかなか面白い体験をしています

今後、何をやっていきたいのか?

  • エンジニアの生産性向上に最速かつ最大限に貢献するコーポレートIT基盤構築
  • 組織文化が醸成される現フェーズにおいて、価値貢献するための組織開発
  • 「個の力」を「チーム/組織の力」として最大化する「実践コミュニティ」の活動支援や「Agile CoE」のような活動に取り組んでみたい
  • 社内向け、社外向けを問わず自社の技術イベント・カンファレンス等の企画運営に関わっていきたい
  • 皆のチアリーダーとして組織全体を盛り上げたい

やりたい事はたくさんありますが、身体は一つしか無い事と、年齢からくる体力的な問題もあります。
可能な範囲で、かつその時々で自身が最大限価値貢献できる分野を探りながら、
「自分に厳しく、だけれどもチームの皆と一緒に切磋琢磨できるステキな仕事」
をしていきたいと考えています。

We are hiring!!

KINTOテクノロジーズでは、積極的に採用活動をおこなっています。
僕が所属するコーポレートITの部門ももちろんですが、多くの職種において「共に前に進める仲間」を求めています。
少しでも興味を持った方は、以下をご参考に、お気軽にお声掛けください。
様々な部署で、様々なプロフェッショナルの方々が楽しくお仕事している職場です。

KTCの紹介スライド
speakerdeck.com
募集職種一覧
hrmos.co
自社TechBlog
blog.kinto-technologies.com

2022年ふりかえり・2023年Try

2022年も、残すところ後わずかとなりました。
近況と抱負をKPTの形で簡単に書き残しておこうと思います。

2022年ふりかえり

【Keep】

  • 継続的な読書習慣(以前と比較すると大幅に減っているものの)
  • コミュニティイベント参加("家事しながらオンライン参加"できる事に感謝)
  • 家庭 Driven Lifestyle(夫婦の一方に負担が偏りすぎないよう)
  • 事業価値へのIT貢献(ERP/MES導入による)

【Problem】

  • 視力の低下(左目の乱視と老眼の悪化)
  • 体重の増加(不摂生)
  • Output皆無

【Event】

  • 退職(12/31にて)

2023年に向けて

【Try】

  • Tech系コミュニティへの貢献
  • 地元地域への貢献(営利であれ非営利であれ)
  • 継続的なInput/Output
  • 新しい職場/組織での社会的価値貢献

それでは皆さま、良いお年を!!

ITエンジニアである僕たちが我が子に贈れる【3つのプレゼント】

はじめに

 このエントリは、「子育てエンジニア Advent Calendar 2016」 16日目のものです。

我が家の子育て事情

 我が家には2人の子供(長女:7歳、長男:2歳)がいます。

 平日の子育てについては、恥ずかしながら妻に任せきりです。自宅で仕事をしてもらえる(ピアノ/そろばん/リトミック教室を開いています)事のありがたさを噛み締めながら、毎日を過ごしています。

 僕自身は、4ヶ月間の育児休業を取得した事をきっかけに「人生が変わった」経験を持っています。それについては先日Blogにまとめましたので、詳しくは以下にて。

quindim.hatenablog.com

まずは結論から

 ITエンジニアが子育てに関わると、以下のようなプレゼントを我が子に贈る事ができます。

  1. 今後重要度が高まっていく「ITリテラシ」を高いレベルで子供にプレゼントできる
  2. 「あきらめずに考え抜く力・説明づける力」を高いレベルで子供にプレゼントできる
  3. 「未来のあたりまえ体験」を先取りして子供にプレゼントできる

 以上のポイントを、順を追って紹介していきます。

「ITリテラシ」を高いレベルでプレゼント

 僕たちITエンジニアは、職種柄「ITリテラシ(意味が曖昧に感じる場合は【コンピュータ活用能力】のような形で読み替えてください)」に対して比較的明るい存在です。

 今の世の中、周りを見渡すと様々な場面においてIT化が進んでおり、それまで存在しなかった新しい機器(例えばIT化された店頭の受付システム、家庭向けスマートデバイス等)や新しい仕組み(例えばWebベースの園児写真販売システム等)が身の回りにどんどん増えています。

 そんな中でも僕たちは「息を吸うように」そういった機器や仕組みを使いこなす事ができているのではないでしょうか?もちろんUIが進歩した事による「使いやすさの向上」が占める部分も大きいのですが、少なくともコンピュータの動作原理をある程度知っている事で自信を持って向き合えているのでは、と感じています。

 子供は、そんな「当たり前のようにIT機器を活用する親」のいる環境で育つと、親が意識しなくても自然と「当たり前のIT活用」レベルが上がっていきます。(「親が虫好きだと、子供も自然と虫が好きになる」と同じような原理かな)

 これがひとつめのプレゼントです。

「あきらめずに考え抜く力・説明づける力」を高いレベルで子供にプレゼントできる

 僕たちITエンジニアは、「コンピュータシステムの不具合(意図しない動作)」に対して正面から向き合う場面が比較的多い存在です。

 コンピュータシステムは正直です。良く言われるように「プログラムで書かれた通りに動作する」ものであるため、「結果(不具合)」に対する「原因」が必ず存在しています。そのため、日常的に「結果に対しては原因が必ずどこかにある」という前提で無意識的に物事を考え、原因を突き止める習慣を持っているのでは、と感じています。

 子供は、そんな「何か問題(不具合)が起こった時にあきらめずに原因について考え抜き説明をしてくれる親」のいる環境で育つと、親が意識しなくても自然と「あきらめずに考え抜く力・説明づける力」が身についていきます。

 これがふたつめのプレゼントです。

「未来のあたりまえ体験」を先取りして子供にプレゼントできる

 これはひとつめのプレゼントに近い話かもしれませんが、僕たちITエンジニアは「新しいIT製品やITサービス」に強い関心を示す場面が比較的多い存在です。

 そのため、新しい製品やサービスが世の中に広まる前から使ってみようとしたり、一般向けには未完成のものであっても自分で工夫して活用できる(動かせる)状態に持っていったりします。

 子供は、そんな「近い将来には一般的になるであろう技術や製品を先取りして活用する親」のいる環境で育つと、「未来のあたりまえ」を先取りして体験する事ができます。素敵じゃありませんか?

 これがみっつめのプレゼントです。

【大事なこと】3つどころじゃなくて、他にもたくさんのプレゼントがあるんです

 今回3つの「ITエンジニアが我が子に贈れるプレゼント」を紹介しましたが、実は他にもまだまだ多くのプレゼントが存在します。そして、その残りの「数多くのプレゼント」は、このエントリを読んでくださっているお父さんやお母さん皆さんも、必ず持っているものです。
   普段、皆さんが何気なく取っている行動のひとつひとつが、あなたのお子さんに影響を与えています。お子さんの将来に影響を与えています(ここまで行くと、ITエンジニアとか関係ないですね)。それを「プレゼント」と捉えるようになってから、僕の人生はけっこう豊かなものになりました。

 上に書いた3つの項目についても、無理やり理屈を付けてそれっぽく書いただけで、別に内容が何であれ「子供と過ごす時間」そのものが「子供への贈り物」になるんです。

 ただ、ひとつだけ重要な事があります。それは「子供と同じ時間を共有しないと、そのプレゼントは直接贈ることが出来ない」と言う事です。さらに「時間」は残酷なもので、過ぎれば過ぎるほど子供は成長していきます。どれだけ望んだとしても「子供と共有できる時間」は相対的に減っていきます。

 最近は、そういった視点で未来に悔いを残さないために、今できる事を精一杯やって行こうと考えながら日々を過ごしています。

まとめ

 ITエンジニアが子育てに関わると、以下のようなプレゼントを我が子に贈る事ができます。

  1. 今後重要度が高まっていく「ITリテラシ」を高いレベルで子供にプレゼントできる
  2. 「あきらめずに考え抜く力・説明づける力」を高いレベルで子供にプレゼントできる
  3. 「未来のあたりまえ体験」を先取りして子供にプレゼントできる
  4. ぶっちゃけ内容は何だって良いんです。子供と一緒に過ごす時間すべてが子供への贈り物なんです

 ここまで読んでくださった皆さま、どうもありがとうございました。

余談

 今日(12/16)は、僕たち夫婦の挙式・披露宴記念日になります。
 年に一度の記念日、特別な事をしておきたかったので、家族にまつわる記事をこのアドベントカレンダーを通じて残す事にしました。

 今日は、夜になったら家族4人で結婚当時の挙式披露宴のビデオを見ようと思います。
 結婚してからかれこれ9年、毎年恒例のビデオ鑑賞ですが、こっ恥ずかしいながらも、毎回とても新鮮な気持ちになれる瞬間がやって来るので、非常にオススメです。
 子供たちが大きくなっても、毎年同じ映像を見ながら「家族の素晴らしさ」を皆で実感する、そんな家庭にしていきたいと願う記念日でした。

 あ、今気付いたのですが、この習慣も「我が子へのプレゼント」のひとつですね。

皆さまに素敵なクリスマスが訪れますように。

「男が育休取って人生が変わった」事例を紹介してきました

先日、富山大学にて「FIT2016 第15回情報科学技術フォーラム」という学会イベントが開催され、その中の「ダイバーシティ社会」をテーマとした企画セッションにおいて登壇およびパネルディスカッションに参加しました。

FIT2016イベント企画:ダイバーシティ社会に向けたワークプレースを考える

終了後、聴講くださった方々から思わぬ好評価をいただいたため、当日の発表資料を簡単な補足付きで公開しようと思います。

※パネルディスカッションの内容は、後日学会誌で取り上げていただけるとの事なので、そちらを楽しみにしています。


パート1:「男の育休」最近の世の中事情

ここでは「育休取得率とその実態」について、厚生労働省が公開している統計データから引用しています。

平成27年度雇用均等基本調査|厚生労働省
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男性の育児休業取得率(会社に育児休業の規定があり、育児休業を利用した人の割合)は、過去最高で「2.65%」らしいです。多いか少ないかは置いておいて、右肩上がりっぽい感じですね。



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別ページの「取得日数」に関するデータを見てみると、半数以上が「5日未満」という回答。
率直に「なんじゃそれ?5日間で育休?」と思ったんですが、「会社の育休規定」に該当すれば取得日数が1日とかでもカウントされちゃうんですねきっと。
個人的には「女性の活躍」を目的として「男性の育休取得」を推進したいなら、雇用保険の「育児休業給付金」支給対象となる「1か月以上」で測るのが妥当なんじゃないかなぁと思います。

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そんなわけで、勝手に「1か月以上の育休取得者」で割合を出してみたのですが、結果としては「0.45%」という数字になりました。これが現状です。


パート2:私の育児休業取得事例

ここからは、僕自身の育休にまつわる実体験を紹介しています。

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育休というか、育児に参加するようになったきっかけとか気付きとかは、だいたい下記のエントリにまとめているので、詳細はそちらをご参考。
quindim.hatenablog.com
育休取得のタイミングを「離乳食が始まる頃」にした理由は、一人目の時に「育児を手伝っていた立場(敢えてこう表現)」としても大変だと感じた時期だったから。そこに主体的に関わる事で、少しでも夫婦の負担を減らせると良いなと感じたから、というものでした。



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長期の育児休業を取る際の金銭的負担軽減策として、給付金以外に「期間中の社会保険料を全額免除」という支援を受けられます。
「育児休業給付金」は「月に10日未満の勤務」であれば給付対象になるので、当初は「週1で出社するスタイルにすれば、仕事でブランクが空く不安も和らげるかな」と思っていました。

ところがどっこい、「社会保険料免除」については就業日数についての明確な規定を持っておらず「計画的に就業するような場合は、復職と見なされて免除の対象外となる可能性が高い」という事が分かり、結果として僕は育休を「出社無しの全休」で取得する事になりました。

ちなみに「4か月の全休」を決めた時からしばらく「本当に大丈夫か?後悔しないか?」と一週間くらいずっとキャリアパスについて悩み続けた事を覚えています。



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その後は育休中の話になるのですが、もう少し具体的な内容についてはいくつかエントリに詳細を書いてあるのでそちらで代用。
【育休2日目】今日やった事を整理 - QUINDIMジンジン
【育休4日目】子供に向き合うためのカラダ作り宣言 - QUINDIMジンジン
最初の数日はブログを書く気力もあったのですが、その内に体力が徐々に擦り減っていき、だいたい子供の寝かしつけと共に僕も寝てしまうような日々が続きます。

食事は大変だった。家族の食事を準備しつつ離乳食も準備(写真はレンチン前の離乳食)。その後は離乳食を食べさせながら自分も食事をとるのですが、ゆっくり味わいながら食事できた事はほとんど無かった。
当時は妻と交代で料理当番をしていたので、作ってもらえる事のありがたみを心底感じました。



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給付金の支給がここまで遅れるのは想定外でした。そもそも給付金が「2か月ごとの申請」だったり「直近2カ月間の就業実績を通知する必要」があったり(すべて会社に代行していただきました。ありがとうございます。)と、事前にある程度遅くなる事は予備知識として持っていました。
ただ、僕の場合は「10月,11月分の育休申請を12月に役所へ実施」という形になったため、年末年始の色々と混み合う時期に初回の役所処理が重なり、結果として「給付金を受け取るタイミングが復職後」という残念なキャッシュフローになってしまいました。

「普通の料理」が出来るようになった、というのは誇張でも何でもなく、それまで手がけた料理と言えば「チャーハンか袋ラーメン」くらいで、食材を切ったり調味料を使ったり、という料理はほぼ経験無し。それが今では「味見をして、何の調味料が足りないかがある程度わかる」くらいにまで成長しました。
今ではイベント時の弁当もすべて僕が作るようになっています。


パート3:「男の育休」はひとつの選択肢

最後に、育休を経て感じた事をまとめています。

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冗談を抜きに、育休を経験して僕の人生は変わりました。
特に、日常的に料理をする習慣が身に付いたのはとても良かった。もし育休が無かったら極端な話、定年まで料理をする機会が無かったかもしれない。
そんな状態で定年を迎える事を考えるとゾッとする。どれだけ家事に無関心なままに妻へ依存する毎日を送ってしまう事になるのやら…。



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一人目が産まれる前に、育児関連の本を何冊か読んでいた記憶があります。その中に「子育ては夫婦でするもの」という記載があり、当時の僕は偉そうに「そうだよな、女性だけが子育てするわけじゃないんだ」なんて事を考えていました。
今思えば、その一人目の頃の「子育て」は「妻の作業の一部を代行する」レベルに過ぎなかったな、と感じています。いわゆる「手伝っている感覚」というやつですね。
もちろん、その時の僕としては必死に「子育てしているつもり」でした。しかし実態として、ほぼ何一つとして子育てを主導する行動は取っていませんでした。
(もちろん今でも「手伝っている」状態になってしまう事も少なくないですが…)
そんな事もあって、育休の経験はそれまでの「子育て」の概念を変えてくれるものになりました。



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「娘の将来を幸せにしたい」という点について。
たぶん、僕が今のような形で育児や家事に関与をしている事によって、娘さんにとっての「家庭における父親の当たり前の行動」のベースが「僕の普段の行動そのもの」になってくれているはず(きっと!)。
将来家庭を持つような時が来た際に、ベースラインをそこに持っておいてくれているだけで、娘さん自身も「対等な夫婦関係」を持つ家庭を築いて行ってくれる可能性は高くなるんじゃないかなぁ、と思っています。



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「女性にもっと育児を頑張ってもらうための制度」を拡充したところで、「更にもっと楽になってしまう男性、更に育児から関心が離れてしまう男性」を作り出すだけなんじゃないかなぁ、と思っています。
企業にしてみれば「自社の女性スタッフ支援に費用を投入しているのに、そのパートナーが勤務する他社が利益を享受する(楽になった男性がバリバリ働いて会社に利益貢献する)状況」を作ってしまう事になる。
今のまま「女性支援が中心」の方向で進んで行くと、あんまり嬉しい未来は待っていないんじゃないかなぁと考えるわけです。

じゃあ何をすれば良いのか?という話になるんですけど、そこは今後のお楽しみです。
むしろその部分について今後色々と行動範囲を拡げていきたいですね。

おまけ:妻によるレビュー

この発表スライドを作った後に、妻に一度内容のレビューをしてもらいました。感謝。
その時にもらったコメントを最後のスライドに掲載しています。けっこう生々しい内容で、世のお母さん方が「夫に育休を取ってもらいたくない」という判断に至ってしまうのも頷ける点が多いです。
やはり大事なのは「日頃からの夫婦間の信頼関係構築」なのかな。



最後に改めて、今回このような発表の機会をくださった産業技術大学大学院永瀬先生を始めとする関係者の皆さまに感謝します。

Windows用sshクライアントとして gnupack cygwin が優秀な件

■はじめに

Windows環境をメインで利用している場合、「sshクライアントの選択」は結構悩む。
僕は自宅PCも会社のPCもWindowsメインなので、普段からお仕事でLinux系マシンにお世話になっている身としては「どのsshクライアントを使うか?」という部分は重要だったりする。(「Mac買おうよ」という話はごもっとも。)

最近、とあるきっかけで「gnupack」というツールを教えてもらって、その中に入っている cygwin に感動したのでまとめてみる事にした。

※gnupack のダウンロードは↓から(-devel がオススメ。詳細は後述)

■今日のまとめ

  • 会社の人に「綺麗なフォント」の gnupack を教えてもらった
  • cygwin 環境の構築・運用で不満だった色々な点が解決される
  • sshconfig + tmux で幸せなマルチウィンドウsshクライアントに早変わり

■会社の人に「綺麗なフォント」の gnupack を教えてもらった

普段から社内をブラブラして色々な人に声を掛けたり掛けられたりしている僕ですが、ある日たまたま足を運んだエンジニアさんの画面に表示されているターミナルの日本語文字が綺麗だったので「そのフォント何ですか?」と聴いたのが gnupack を知ったきっかけ。

cygwin とか emacs とかがまとめてインストール出来るんですよー」というemacs推しの彼の説明を聴きながら「vimは無いんですか?」と空気を読まずに聴いたり、やり取りを何度かする中で

  • cygwin環境を一発で構築できる
  • GUI版の emacs が一緒に入っている
  • 綺麗なフォントが入っている
  • GUI版の gvim も入っている

等の「オラ、何だかワクワクして来たぞ」という感じの情報を受けたので、早速自宅に帰ってインストールしてみた。

cygwin 環境の構築・運用で不満だった色々な点が解決される

実際に使ってみて感じた便利な点は以下の通り。

  • ダウンロードしたファイルを解凍したら即 cygwin が使える(インストーラ形式ではない)
  • インストールとパッケージ管理がだいぶ楽(apt-cyg が最初から入ってる)
  • gcc, ruby, python や git 等の基本的な開発ツールも入ってる(devel版)
  • 様々なcygwin環境変数を単一のテキストファイルで管理できる(システムプロパティに影響しない・影響を与えない)
  • 標準のMiguフォントが綺麗(前述した綺麗なフォントはコレ)

cygwinGUIでセットアップしていた人にしてみたら、「一発解凍・即利用可能(主要パッケージ込)」は非常に嬉しいと思う。

パッケージ管理について、実はこれまで apt-cyg の存在を知らず、cygwin でのパッケージ更新はGUIもしくはsetup.exe にオプションを繋げる形でインストールしていた。なので、これだけでも非常にcygwinの運用が楽になった感じがある。

また、Windowsシステムの環境変数を気にせず独自の環境変数を定義したり上書きしたり出来るので、cygwin用に割り切った環境設定が出来る。
一般的な環境変数以外にも、「cygwin起動時のディレクトリ」や「cygwinへのログオンユーザ」等も指定可能。それらがすべて単一のファイルで管理されているのも良い。

Miguフォントは、好みが出るかもしれないけど、僕は好きです。(gnupackを教えてくれた人曰く、「パ」のフォントがとても良い、との事)

■sshconfig + tmux で幸せなマルチウィンドウsshクライアントに早変わり

僕が知らない内に tmux が cygwin 上で動作するようになっていたのと、apt-cyg でのインストールに対応していたので、tmux 環境もあっという間に構築出来た。
また、UNIXライクな環境という事でいわゆる sshconfig を使って接続ホストの細かい管理も可能。
tmux と組み合わせれば「sshconfigが有効なマルチウィンドウsshクライアント」の出来上がりとなる。

■tmuxが「Permission denied」とされてしまう件

実は、tmuxインストール後に

$ tmux
can't create socket: Permission denied

と出てしまい実行できなかったのだけど、 このサイト を参考に「TMUX_TMPDIR」の環境変数を指定したら動くようになった。

■最後に

これまで cygwin の環境構築と運用が面倒だったので単独ターミナルに逃げてたけど、これは良いものだ。

【レビュー】これから父親になる予定の男性に読んで欲しい漫画「コウノドリ」

最近、とある話の流れから自分のきょうだいへBlogのURLを教えたのですが、感想よりも先に「最近の更新が無い!」とツッコまれた僕です。
ごめんなさい。

そんな筆不精な日が続いていますが、今回ある漫画のレビューを書きたくなったので、久しぶりに更新します。

■今日のまとめ

  • 鈴ノ木ユウ」さんの「コウノドリ」という作品を紹介
  • 産科医の主人公が、さまざまな出産と向き合うお話である
  • 「出産は奇跡である」という事を実感させてくれる
  • 妊娠・出産に関する色々な知識(心構えやリスク)を教えてくれる
  • 「好ましくない男性像」がちょくちょく心に刺さる
  • Webで一部試し読みが出来ます

■「鈴ノ木ユウ」さんの「コウノドリ」という作品を紹介

コウノドリ(1) (モーニング KC)

コウノドリ(1) (モーニング KC)

(1年以上前から連載している作品で、既に単行本は6巻まで出ています)

先日、妻が友人から借りてきた本の中にたまたまあって、それを手にとってみたのが出会いでした。
最初は興味本位でパラパラと流し読みしていたのですが、気付いたら最新刊まで一気読みしてしまっていました。

今回のタイトルにも書きましたが、「これから父親になる予定の(奥さんが出産を予定している)男性」にぜひとも読んでもらいたい内容です。
もちろん、既に子供を持っている方も、まだまだ予定の無い方にもオススメしたい作品です。
近々、僕も単行本を買って手元に持っておこうと思います。

■産科医の主人公が、さまざまな出産と向き合うお話である

作品の舞台は、とある医療施設。
そこに勤務する男性産科医「鴻鳥サクラ(こうのとり さくら)」が、様々な患者さんの妊娠・出産に向き合っていくお話です。

しばらく読み進めて感じたのは、【「ブラックジャックによろしく」の産婦人科バージョン】という感じ。
とはいえ、「ブラックジャックによろしく」のような「医局の闇」を描くような部分はあまり無く、純粋に「医師と患者」に焦点が当てられています。
数話で一つのエピソード(特定の患者さん)が完結し、それら複数のエピソードを通して、主人公にまつわる大きな物語が進んでいく感じです。

■「出産は奇跡である」という事を実感させてくれる

先ほど「ブラックジャックによろしく に似ている」と書いたように、それぞれのエピソードには様々な状況の患者さんが登場してきます。

  • 切迫流産で早期出産を迫られた夫婦の決断
  • 妊娠中に「子供の生存率が0%」である事を通達された夫婦
  • 中絶の決断を迫られる高校生カップル(とその両親)
  • 卵子提供により妊娠した高齢出産の夫婦

後述のものも含めまだまだありますが、抜粋するとこんなエピソードが載っています。
それぞれは一応完結するものの、読んでいてかなり考えさせられる部分が多く、それと共に「子供が産まれる」事が「奇跡的なものである」という事を感じさせてくれます。
読んでいる最中に、泣いてしまいそうになるお話も多数ありました。

僕自身、今でこそ2人の子供の父親となっていますが、妻の妊娠時には本当に色々な苦難がありました。
当時は「なんで僕達にこんな事が起こるんだろう」と思った事もありましたが、今思えばあれもひとつの奇跡だったんだなぁ。としみじみ感じます。

■妊娠・出産に関する色々な知識(心構えやリスク)を教えてくれる

「出産が奇跡」であるという事を感じさせてくれる一方で、妊娠・出産において身につけておくべき知識も非常に多く盛り込まれています。
例えば「妊娠中の喫煙は控えましょう」であったり、「妊娠後期の海外旅行は避けましょう」といった事や、「風疹のワクチン接種をしよう」というような内容。

この作品では、そういった「事前に抑えられるリスクを抑えなかった場合、どのような事が起こるか」を、エピソードを通じて読み手に教えてくれます。
特に「風疹ワクチン」のエピソードについてはかなり心がキュッとなるお話で、これまで僕が目にしたどんな「風疹ワクチンの重要性を訴えるチラシ」よりも、その必要性を心に届けてくれる内容でした。

こういった内容は、女性であれば「自分自身の身体に関わる事」であるため、妊婦検診や書籍等で知識を得る事も多いとは思います。
しかしながら男性の場合は、ある程度意識が向いている人でなければ、こういった知識を得ないまま出産の時期を迎える人も多いでしょう。
そういう意味で、この作品は良い指南書になっていると思います。

■「好ましくない男性像」がちょくちょく心に刺さる

この作品では「妊娠・出産にまつわる医療現場」のお話が中心ですが、「妊婦を妻に持つ男性の好ましくない行動」について描かれている場面もちょくちょくあります。
例えば「妻の妊娠に非協力的(というか、男には何も出来ないから自分は仕事を頑張るので全部妻にお任せ、という考え)な男性」であったり、「妻に禁煙しろと言いながらも自分はタバコを止めない男性」であったり。作品の端々にそんな描写が登場します。
これらの描写はあまりエピソードの中心になっているわけではないのですが、作中で「好ましくない行動(読んでて「あ、これは良くないな…と思わせる」)」として見せてくれる事で、何らかのメッセージが伝わって来ます。

と言うか、前者の「妻に非協力」な部分に関しては、かつての僕にもあったので、読んでいて少し心が痛みました。

■Webで一部試し読みが出来ます

そんなわけで、「コウノドリ」は非常にオススメな作品です。
幸い、この作品はWebで一部が無料で公開されているので、興味を持たれた方はぜひチラ見してみてください。

http://morning.moae.jp/lineup/147


それでは。